〈NPO法人Educationin Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム〉による「発達の遅れ」連続セミナー[実例から知る、「発達の遅れ」が気になる子どもの教え方]第23回[小さな変化や進歩を喜び、 言葉が話せないわが子への教え方と学習習慣づくりの報告](*)を9月25日(土)、埼玉県川口市の川口総合文化センター・リリアで開催しました(報告/知覧俊郎)。
*日本郵便年賀寄付金助成事業 後援:内閣府、文部科学省、厚生労働省、埼玉県、さいたま市、川口市、埼玉県教育委員会、川口市教育委員会、蕨市教育委員会、草加市教育委員会、越谷市教育委員会、北区教育委員会、豊島区教育委員会、足立区教育委員会、荒川区教育委員会、埼玉県社会福祉協議会、川口市社会福祉協議会、埼玉県医師会、埼玉県看護協会
【概要】
▶︎テーマ
[小さな変化や進歩を喜び、つねに前向きな気持ちで 言葉が話せないわが子への教え方と学習習慣づくりの報告]
▶お話(体験発表) 特別支援学校高等部1年生の母親(Kさん)
▶進行・解説と質疑応答 河野俊一さん(エルベテーク代表/医療法人エルベ理事)
▶日時・場所 9月25日(土) 9:45〜12:00 川口総合文化センター・リリア 催し広場(埼玉県川口市川口3-1-1)
▶参加者 33名(うち保護者12名、特別支援学級担任・教育相談員などの学校関係者10名、福祉関係者2名、保育関係者1名など 埼玉県、東京都、神奈川県に在住の方々)
▶参加費(資料代等) 1,000円
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幼児期に「重度の知的障害」と診断された子どもの成長過程を私たちはどこまでイメージできるでしょうか。家族の心配や負担が大きかったことは想像できたとしても、その子どもが自分のハンディを乗り越えようと一生懸命頑張り、少しずつ力をつけていく姿を具体的に想像できるでしょうか。
そのことについて参考になる情報が世の中にはあまりに少ないと思います。その結果、周りのほとんどの人が「無理をさせてはいけない」「この子たちに教えるのは難しい」という気持ちになり、「お世話係」的な対策に傾くのは仕方のないことかもしれません。
これまでこのセミナーでは、「知的遅れを伴う発達障害」と診断された男の子の成人までの実例(第20回)などを紹介してきましたが、「重度の知的障害」という大きなハンディを抱えながらも親子で努力する実例を紹介する意義は非常に大きいと感じています。今回講師を務めていただいたKさんの子育てもそのような実例のひとつです。
一般の子どもと同様に、親子の努力が成長の基盤をつくり、その基盤の上にいくつかの可能性が見えてくる、そんなプロセスを知ってもらえるのではないかと思います。「親と子が教え学び合うのは基本の基本」という講師の河野俊一さんの言葉にある通り、鍵を握るのはやはり、親と子。同じ目標・目的を共有し、そこへ向かってぶれずに進むことではないかと思います。
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母子分離の通告を受けて
母親Kさんのお子さんは特別支援学校高等部1年生の女の子です。毎日、生き生きと登校しています。
しかし、幼児期、目が合わないなどの様子が見られました。ご主人の仕事の関係で生後10ヶ月の子どもを連れてアメリカへ渡ったKさんは、言葉の遅れや視線が合わないことに「おかしいな」と感じながら、2年近くを過ごします。帰国後、子どもの発達について病院や発達支援センターの専門家に相談。
「とにかく『様子を見ましょう』ということで、具体的なアドバイスはなかったですね」とセミナーでKさんは報告しました。「何か良い方法を教えてもられるのではないか」という期待は裏切られたのです。椅子に座ることや話すことができなかったものの、歩く走るなどの行動面で大きな問題を感じなかったため、Kさんは「言葉はこれからかな……」と自分なりに納得していたとのこと。
そして、発達支援センターでの療育に本格的に通い始めます。最初の日はたまたま3歳の誕生日だったそうです。週2回、午前中に手遊びをしたり、音楽に合わせて体を動かしたりする毎日。翌年度、月曜日から金曜日までの週5日午前10時から午後2時まで通いました。
発達支援センターで手洗いや食事のやり方など生活全般に関わる作業を教えてもらい、一定の手応えを感じていたKさんでしたが、しばらくして不安が増しました。担当の方が異動になり、母子通園を認めない体制へと切り替わったからです。突然、「お母さんがそばにいるとこの子はあまり成長できない。お母さんに甘えがちなので、これからは母子分離で通ってください」と説明されたのです。
子どもの成長にとって親の果たす役割は大きいと考えていたKさん。それだけに、突然の決定を疑問に思い、新たな不安が加わりました。「このまま小学校にあがるまでに成長していけるのか」というのがその時の正直な感想でした。
母子分離後、スタッフから伝えられる療育の内容が曖昧になり始めたことも不安の原因のひとつでした。Kさんが「どのような内容の療育をどういうふうに行いましたか?」と質問しても、具体的な回答はなかったとのことです。できなかったことややらなかったことについて「本人がやりたくなかったから」という説明もしばしば受けるようになりました。家庭での接し方についてアドバイスを求めると、「家ではゆっくり休んでください」。
しっかり教えられているのかな、と疑心暗鬼の気持ちが高まりました。
その後、Kさんは真剣になって協力者を探します。そして、年中の12月に出会ったのが、子どもの学習や練習を通して内面の成長を促す指導法・エルベメソッドでした。
姿勢を保つことと口を閉じさせること
「小学校入学が迫っていたので、ひとつでも一人でできることを増やしたい、社会性を少しでも身につけさせたいという気持ちでした。その一心で教室(エルベテーク)からアドバイスをいただきながら、家庭学習を進めていきました」
集中力がなく、口を開けて独り言を言っている状態。最初は字や数字を書くよりも、とにかく60分しっかり向き合って学習する姿勢を整えることにかなりの時間を費やしました。
「文字を何文字か書いて終わってしまう時もありました。でも、学習する姿勢や指示を聞いて応じる姿勢、そして自分の気持ちをコントロールできるようにすることを一生懸命やっていました」
独り言をなくすために、口を閉じさせ、鼻呼吸をするように促しました。「娘も気持ちをコントロールしなければいけないし、私も自分をコントロールするのが大変な時期もありましたが、やはりできるようになると私も娘もうれしくて、『また次の日頑張ろう』となりました。5分できたら、明日は10分。それをひたすら続けていきました」とKさん。
静かにさせる、それは大切な練習や学習に取り組むスタートラインに着くための準備だったと言えるでしょう。そして、再び独り言が出たり姿勢が崩れたりするたびに繰り返し注意。「そんな時は最初からやり直しさせました。娘のほうも『もう一回やらされる』ということをだんだん理解するようになり、気持ちの切り替えが上手になったと思います」とKさんは説明しました。
学習の目的を明確にし、貫く姿勢
当時の様子について河野さんからは「私どもが驚きましたのは、教室と同じことを家庭でも繰り返し練習していかれたところなんです」と補足がありました。
「家庭での学習時間はどれくらいだったのでしょうか?」という河野さんの質問にKさんは「幼児期でも教室の授業と同じ80分。それができれば、学校の45分の授業でも座っていられるのではないかと思いました」と答えました。
そのKさんの家庭学習の様子を踏まえながら、河野さんは学習の意義について強調します。「ひらがなが読めたり書けたりするところに目が行きがちですが、学ぶうえで大事なことは、独り言を言わずに指示に従ってお母さんの目を見て最後まで話をきく、そして手本を見て手本に則った文字を書いていくことです」という指摘です。
河野さんの説明によれば、そうした学習・練習を積み重ねることによって、約束事や手順を理解し、「しなくてはいけないこと」「してはいけないこと」を子どもながらに学んでいくことが大切だということになります。
「そうでなければ、『何回言ってもできない』となり、『この子は読むとか書くのは難しいから、練習は必要ない。練習はやめよう』となってしまいがちではないでしょうか」
以上の指摘は、これまでこのセミナーで何度も強調されてきた核心部分だと言えると思います。学習の形を作り上げる、と言えばいいでしょうか。この学習本来の目的を明確にし、家庭での接し方・教え方においてぶれずに貫く努力を続けたからこそ、彼女の確かな内面の成長が得られたのだと感じます。改めて「学習の目的とは何か」をみんなで考える必要があるのではないでしょうか。
小学校生活と家庭での頑張り
彼女はいよいよ小学校生活を迎えます。就学前の相談では「特別支援学校」との判定だったものの、Kさんご夫婦は一般の子どもとの接点をもちながら基本的な生活習慣やマナーなどを身につけさせたいとの気持ちから、特別支援学級を選択。入学式当日、「指導上配慮していただきたいこと」をまとめたレポートを提出するとともに、早期に学校側と面談する機会を設定しました。
「娘にはこういうふうに声かけすれば指示が通りやすいというやり方があったのですが、学校からは『学校には学校のやり方がある』と言われてしまいました。良いやり方については学校と家庭が統一したほうが娘の混乱も少なくて済んだのかなと思います。結局、先生も助かったはずだと思います」
「学校には学校のやり方がある」という言い方は教師の側からは当然と言えば当然ですが、もしそのやり方でうまく行かず、家庭で親が効果的な接し方をしていることを知ったならば、その一部分でも取り入れてみる必要があるのではないかと感じます。
こうして、小学校の6年間、学校への付き添いを続けながら教え導いたものの、残念ながら、家庭学習の意義が学校側に評価されることもなく、学校と家庭の連携によって子どもの力を伸ばしていくという、Kさんの期待は叶えられませんでした。
試練にぶつかったKさんは気持ちを切り替えます。「それなら、なおさら家庭で頑張らなくては……」という具合に。一緒に学習に臨むKさん親子の姿を間近に見ていた河野さんはこうまとめました。「週1回教室の授業を大事にしながら、また教室からもらったアドバイスを家に持ち帰って同じようにやってみるという繰り返しの6年間だったと思います」と。その姿は高校1年生になったいまでも変わりませんが……。
中学校と高校の連携を支えてくれた先生たち
いまから振り返れば、基本をおろそかにせずしっかり対応したことが良かったように思われます。成長とともに少しずつ変化が現れます。「小さい時から始めたことがようやく中学生ぐらいになって定着してきたと思います。指示も通りやすくなりました」とKさん。
中学校への進学でも、「社会的なマナーやスキルを学ばせたい」との気持ちから特別支援学級を選択することになりました。家庭訪問が変化のきっかけになりました。
入学式から2週間ほど経った頃、家庭訪問時に担任が家庭学習の様子を知り、大いに興味をもったことが始まりでした。「家庭ではどんな勉強をしているんですか?」「エルベテークではどんな練習をしているんですか?」という質問がKさんにあったとのこと。そして、「学校の授業にもできるだけ取り入れていきましょう」とまで言ってくれたそうです。
担任から他の学年の特別支援学級の先生方とも情報が共有されました。実りある連携が始まったのです。「そこから娘の成長のペースが早くなったように思います」とKさん。
小学校の友だちに囲まれた、同じような学習状況の中で彼女は努力しやすくなり、その努力が周りの方たちに評価され、またそれが本人のモチベーションにつながるという良い循環が生まれてきました。
Kさんはこう話しました。
「挨拶や返事といったコミュニケーションの仕方など友だちのほうが先生よりもよく知っているぐらいで、それを友だちが先生に伝えてくれました。授業を受ける姿勢が入学した時とは比べものにならないぐらいしっかりし、公共の場でも静かにしていられことが増えてきたように思います」
効果的だった中学校と高等部との連携
特に、家庭と学校の連携が大きく実を結んだのは、特別支援学校高等部への進学時。卒業後の生活を考え、Kさんは徒歩で数十分の特別支援学校へ進むことを決めました。
春休み期間中に開かれた面談での出来事です。3年間持ち上がりだった中学校の担任や特別支援学校高等部の先生が出席しましたが、Kさんは希望して子どもと一緒に参加。Kさんは、指導上配慮してもらいたい点をその席で改めて伝えようと意気込んでいたのですが……。
「中学校の担任から『この子はこうやればわかります』『これはまだ難しいです。でも、こうこういうふうにすればわかります』と、生活面・学習面を、私の出番がないぐらい丁寧に細かく伝えてくださいました」
面談に出席していた高等部の先生は「担任に伝えておきます」と言われたそうですが、入学式当日、その先生が新しい担任となったことを知りました。新しい環境の中で緊張する入学式ですが、Kさん親子にとってはうれしい日になりました。
こんなお膳立てがあり、高等部での生活が良い方向へ向かわないわけがありません。現在、登校時に校門では先生方の前で彼女のほうから「おはようございます」という言葉を積極的に発するまでに。Kさん親子の一日は、学校から帰るとすぐに家庭学習を始める生活が核となっています。
親子一緒に学習するノートはセミナーの会場で回覧され、参加者の方々は興味深く見入っていました。
小さな変化に気づくという親の役割
セミナーの中でこんなやり取りもありました。
河野さん「Kさんは『生活態度がどんどん変わってきている』とおっしゃっていますけれど、学習の目的についてお話しいただけますか?」
Kさん「娘の場合、今後の人生で他人の支援を得て生活していくところが多くなると思います。やはり、『指示に応じる力』というものをつけたいなと強く思います。『これ、書いて』という簡単な指示でも、それを聞いて理解し応じる、その練習の繰り返しによって、私以外の人からも同じことを言われた時に同じことができるように、もしくはそうする姿勢を見せるように、と思っています」
セミナー後のアンケートに「応じる力を身につけさせることが教育の目的であること」「まず、受け入れる姿勢をつくることの大切さがよくわかりました」「『土台』をしっかり身につけさせるということです」「生活基盤になる事を指導していくことは、将来へつながることだと改めて思いました」「学校で学ぶ事の本当の意味に気づくことができました」などのコメントが保護者・教育関係者を問わず複数見られましたが、まさにその通りだと思います。土台が築かれるから、その上にいろいろな力を積み重ねていけるのではないでしょうか。
成長記録の発表が終わった後半からはお父さまが登場し、自らの経験に基づき、学校と家庭の連携について問題提起と提言を行いました。障害のとらえ方を俯瞰し、子育ての中での社会性の獲得や同年代の健常な友人の存在がいることの意義などに触れました。そのうえで、次のような指摘をし、母親・父親双方の視点からの発表をまとめました。
「子どもが学校を卒業したあと、社会において本人らしく振舞う、そのための基盤をつくる、本人の中に能力をつくるという観点から教育をとらえられると私は感じています。また、特に中度・重度の子どもでは教育の成果はなかなか見えませんが、その成果をしっかり見つけてあげることは親の大きな役割ではないかと思います」
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【参考 アンケート】(全部で24通。その一部を原文のまま紹介します)
●保護者の体験発表についての感想-1「特にどの部分に共感されましたか?」の回答
・就学前の保護者の声
「お母さんがきちっとよりそって学習を指導されているのがすごいです」(4歳の保護者)
「Kさん家族の努力、一生懸命さに圧倒されました。長い間のご苦労……お子さんが生き生きと登校なさっている姿、素晴らしいです」(3歳8ヶ月の祖母)
・小学生の保護者の声
「・学習を通してルールを身につけさせたこと ・学習と家庭とで連携したことが本人の成長UPにつながったこと ・応じる力を身につけさせることが教育の目的であること」(小1の保護者)
「『本人らしく振る舞える基盤を作る支援』という事で、親も子に支援をしていこうと考えました(寄り添うだけでなく)」(小1の保護者)
「学習の内容よりも、学習を通じて姿勢・手順・応じる力に注目して、根気よく接していたという姿にお母様の熱意を感じました」(小6の保護者)
・高校生の保護者の声
「きちんと親と向き合って学習する。独り言の正し方は見習いたいと思いました。その時その年の目標をたてる」(高3の保護者)
・その他の保護者の声
「これから先、支援を受けて生活していかないといけない子に必要なのは、親以外の人からの指示に応じる力をつけること、という言葉。私自身もまったく同感です」(18歳の保護者)
・教育関係者の声
「『土台』をしっかり身につけさせるということです。通常学級でグレーゾーンの児童を指導する際『何を指導すればよいのか、授業の内容を分かりやすくなのか、人間関係がうまく築けないことに関して指導するのか、いろいろ迷いがあって指導に統一感がなかったのですが、少し自分の中で指導の芯が生まれたように感じます』
「・くり返し根気よく続けていく ・親があきらめず熱心に伝えていけば必ず子どもにも伝わる」
「子どもたちに何を徹底させるのかを大切にされている所」
・保育関係者の声
「日々地道にお子様と向き合われた事に感激でした」
●保護者の体験発表についての感想-2「『子育て(指導)のために役立ててみよう』と思ったことはなんですか?」の回答
・就学前の保護者の声
「これからも、他の障害者の経験談をきいて孫の指導に役立てたいです」(4歳の保護者の祖父)
・小学生の保護者の声
「基本にもどって、目を見て九九を言わせることから始めます」(小3の保護者)
「・よく子どもを見ること ・先生との信頼関係を築くこと」(小3の保護者)
「どうしても学校の学習内容についていけるか、どうかに目がいきがちだったので、そこではなく学習に応じる姿勢がきちんとできているかをみていかなければと思いました」(小6の保護者)
・高校生の保護者の声
「朝あいている時間(10分でも)学習させてみようと思いました」
・教育関係者の声
「その子の個性を活かすことに重点を置いてきましたが、今日のお話を聞いて、まず、受け入れる姿勢をつくることの大切さがよくわかりました。生活習慣を身に付ける(まず、このことの大切さを伝えていこうと思います)」
「一層保護者の方の考えを聞く姿勢をもちたい」
「・姿勢の保持 ・しっかりとした姿勢の保持は必要と感じていながらも、本人はとても苦しいのかなと思い、無理にはやらせていなかったのですが、少しずつやってみようと思いました」
・保育関係者の声
「その子に合わせて“席にすわる、話をきく”など生活基盤になる事を指導していくことは、将来へつながることだと改めて思いました。少しずつ取り入れたいです」
●保護者の体験発表についての感想-3「その他、今回の体験発表/セミナー開催で感じたことをお書きください」の回答
・就学前の保護者の声
「学校で学ぶ事の本当の意味に気づくことができました。『学ぶ』『学ばせる』の練習を私自身もしてきたのだなと思いました」(4歳の保護者)
・小学生の保護者の声
「学校や療育に求めがちだったので、そうではなく家庭での態度・対応が一番大切だと感じました」(小6の保護者)
・教育関係者の声
「事例発表が詳細でとても分かりやすかったです」
「学校で学びたいと思われていることが今日の話を受けて分かった。保護者、子ども達のニーズを全て叶えてあげることは難しいが、“統一”する“目標”をもって取り組むことが何より大切だと思った」
「子どもに根気よくやらせることの難しさを感じていましたが、ポジティブな声かけでやらせることの大切さを感じました」
「保護者の方の悩み、苦労、がんばりとその結果としてのお子さんの成長の報告を知ることができるのがこのセミナーの魅力です」
「限界を作らず、あせらず、少しずつ出来る事を増やしていけるようサポートしたいと思いました」
「子どもに向き合い、保護者と協力して、目標を持ち、進めていきたい」
●河野俊一さんの進行・解説についての感想
「幼児期からの丁寧な対談形式の進行、とてもわかりやすく具体的に説明していただき、これからの成長の道しるべといいますか、先の見通しが明るく(少し見えてきたように思えました)なりました」(3歳8ヶ月の祖母)
「時系列に話がすすみ、わかりやすかったです」(小1の保護者)
「ポイントがわかりやすかった」(小3の保護者)
「学習の手順を学びながら、それを生活に生かしていくという事、とても心に残りました」(教育関係者)
「今回のような事例報告は具体的で参考になります」(保育関係者)
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この連続セミナーは今回で23回目を数えました。毎回、発達の遅れが気になる子どもたちが学習によってさまざまな課題を少しずつ乗り越え成長していった様子を、保護者の方に振り返っていただいています。今回、参加された保護者のお子さんは、小学生を中心に3歳から高校3年生まででした。
なお、埼玉県内、東京都内の9つの教育委員会の後援名義を受け、また他の教育委員会の協力も得て、各地域の小中学校にチラシを配布いたしました。教育関係の方にも多くご参加いただきました。
今回も、埼玉県内にまん延防止等重点措置が発令されるなど、開催にあたって厳しい状況がありました。私どもは、感染防止対策として、会場側の協力を得て座席の前後左右を空けるなど座席間の距離を確保し、室内の換気も実施したうえで開催いたしました。参加者の方々には手指の消毒、検温、マスク着用などをお願いしました。
ご協力、ありがとうございました。
(報告/2021年10月23日 知覧)
(撮影 知覧/堀)
■次回(第24回)
[テーマ]
「2学期から特別支援学級へ」と告げられてからの親の努力
「自閉症・ADHD」と診断されたMくんの20年間の成長記録
(仮題)
[プログラム]
お話(体験発表) Mさん(大学3年生の母親)
進行と解説 河野俊一さん(エルベテーク代表/医療法人エルベ理事)
[日時] 2021年12月18日(土) 9:30〜11:45(受付開始9:15〜)
[会場] 川口総合文化センター・リリア 11階 大・中会議室(川口市川口3-1-1 JR川口駅西口よりすぐ)
[定員] 60名(保護者、教育・療育関係者、医療・福祉関係者、市民)
[参加費](資料代等) 1,000円
*コロナ禍の状況次第で、日時・定員等の変更の可能性があります。
*現状では、以下の感染防止対策を予定しております。
●感染拡大防止対策として、会場の定員(140名)の約半分の定員としています。
●セミナー当日はNPO法人として会場入り口で消毒液を準備し、検温・除菌・換気など、十分に気をつけて臨みたいと思いますが、参加の際は感染防止対策(マスクの着用など)をよろしくお願いいたします。
●発熱、咳、鼻水など風邪の症状がある場合は参加を控えていただくようにお願いいたします。