12月4日(月)、連続セミナー[わが子の「発達の遅れ」に直面した保護者とともに考える]第8回(後援/埼玉県、埼玉県教育委員会、川口市、川口市教育委会)を開催しました。
連続セミナー第8回は、「夫婦で取り組む、娘の子育て」というテーマのもと、父親(弁護士)による体験発表を行いました。今年最後のセミナーとなりましたが、セミナーとしては初めて幼児期の子育てにあたる保護者からお話を聞きました。
体験発表をした父親は、娘さん(5歳/年中)のこれからの小学校生活に対して不安を抱きつつも、夫婦で子育ての方向性を同じにし、そのうえで役割分担しながら支え合っている子育ての手応えと見通しについて率直に話しました。
娘さんは次女です。4歳上のお姉ちゃんに比べ、両親は「むしろ育てやすい」と思っていました。そのいっぽうで、娘さんが小さい頃から言葉の遅れや視線が合わないことなどの状態が気になっていました。
幼児期の子どもに対する診察ではよくあることですが、せっかく専門医に相談しても、「しばらく様子を見ましょう」「集団生活に入って困ったらまた来てください」と言われるだけでした。
しかし、両親はその説明に満足しませんでした。父親は父親で、母親は母親で、子育ての方針を立てようといろいろな情報を集めました。やがて、偶然ながら、それぞれが「障害のあるなしにかかわらず、子どもが身につけなければならない力は同じ」という考え方、具体的な指導法に注目していることを知り、驚きました。
次第に、お互い目を見て話をする、学ぶ姿勢を整える、読む力・書く力を育てるといった具体的な指導法に信頼感を深めました。
そこで、3年前(2014年11月)から学習を続けるとともに、アドバイスにしたがって家庭での接し方・教え方を見直し、現在に至ります。いま、娘さんは日常会話はなんとかできるようになり、読み書きや数などを繰り返し学習です。これからの成長が楽しみです。
体験発表にあたって、父親は会場にいる奥様と目で確認しながら、自身の子育ての様子について述べられました。「応じる姿勢」や「我慢する力」に何度も言及していたのが印象的でした。また、会場の後ろの席には娘さんも座っていました。姿勢が崩れることもありましたが、「静かに」といった指示で立て直している姿が垣間見られました。
セミナーの後で参加者に書いてもらったアンケートには「同年齢の子どもなので、共通する点が多くありました」といった内容の回答がいくつも寄せられています。
ある保護者は「私の息子も赤ちゃんの頃、目を合わせず気になっていました。早い時期に気付かれ、アクションを起こしたことで、年中の今、少しずつ力がついているのだと思います」と書いていました。
本人の力をつけるために周りがどうすればいいのかを改めて知る良い機会になったのではないかと思われます。
なお、今回参加の保護者は、川口市を中心に埼玉県、神奈川県、茨城県、群馬県、長野県の5県に在住の方々でした。お子さんの年齢別では、幼児に限ると、2歳が2名、3歳が3名、4歳が2名、5歳が2名でした。
[テーマ] 「夫婦でともに取り組む、娘の子育て」
[プログラム] 体験発表(年中の父親) + 進行・解説(エルベテーク代表/医療法人エルベ理事・河野俊一さん)
[日時] 12月4日(月) 10:40〜12:30(受付開始10:30〜)
[会場] メディアセブン コミュニケーションスタジオ(川口駅東口「キュポ・ラ」7階 048-227-7622 http://www.mediaseven.jp/)
[参加者] 20名(対象=保護者)+10名(会員など)
[参加費] 500円
*詳細は、近日中に報告します。